キャリア

D2C企業のマーケターとして転職する方法

昨今、マーケティングという職種は人気の仕事になってきています。今回は、D2C企業のマーケターとして転職する方法、そして転職後に活躍する方法について説明させていただきます。

D2C企業のマーケターの役割

D2C企業はマーケティングの採用が増えています。D2C企業はOEM企業で商品を作ることが多く開発費用が実質不要で、インターネット販売のため営業が不要です。

そのため、マーケティングが会社における競争優位の源泉となってます

よってD2C企業はこぞって優秀なマーケターを採用しようとつとめています。優秀なマーケターを採用することが会社の成長のカギをにぎります。

D2C企業は未経験のマーケターを採用するのか

一番多く受ける質問が、「D2C企業のマーケターになりたいが未経験でもなれますか?」ということです。

答えはYESです。現実には、人員が不足しているため求める要件の人を採用できないので未経験の方を採用して育成しています。

D2C企業はインターネット広告を中心としたIT領域の知識を活用して、モノを販売している企業が多いです。

そのため、インターネット企業を中心に、WEB集客の経験があれば採用されやすい傾向にあります。

WEBサービスの運用をしており、ユーザー集客の経験があれば、その知識を、D2Cのような物販に活かす事ができます。

採用要件

採用要件としては、「変化の激しい環境に適応でき、自分自身で仮説を立てて検証まで実行できる方」のようなニュアンスの要求をされることが多いです。

広告プラットフォームの影響を受けやすいため、次々と新しい広告プラットフォームにチャレンジしていく必要があります。

Instagramが流行りだしたらInstagramに参入しないといけないですし、Instagramのユーザー離れがはじまったら他のプラットフォームの広告に参入しないといけません。

また、デジタル広告は何度もクリエイティブを作っては試すことができるため、何度も試していくと最適な広告手法が分かっていきます。

最適な広告手法を検証していくプロセスで集客費用が安い方法が見つかります。

トライアンドエラーを自分自身で回せる、最近風にいうとPDCAサイクルが回せる人が好まれる傾向にあります。

D2C企業におけるマーケターの役割

D2C企業におけるマーケターの役割を見ていると、集客の部分に重きが置かれます。ブランドマネージャーと言われる役職でもPLに責任を持つという人は少なく、小規模なD2C企業であればPLの責任は経営者が負っていることが多く見られます。

D2C企業は安く集客をして、定期のビジネスモデルを採用している場合は長期間契約してもらうことが重要です。

特に最近は安く集客するところに重きを置かれます。

CAC(Customer Acquisition Cost:顧客獲得費用)を安くして、ユーザー獲得を伸ばすことが重要とされています。

ブランドコンセプトは創業者が作っていますし、またブランドシェアが伸びている状態ではないので競合を意識する必要も最初のうちはありません。

まずは、シェアを獲得し、売上を伸ばしていくにあたってマーケターの果たす役割は大きくなります。ユーザー獲得ができなければLTV(Life Time Value)も測定することができませんので、まずはユーザー獲得です。

アフィリエイターによってユーザー獲得ができている場合

一方、すでにユーザー獲得がアフィリエイターによってできている場合、マーケターの役割は外部のアフィリエイターのコントロールやアフィリエイターを束ねているASPとの折衝になってきます。

特別単価の金額や、獲得数に応じてのインセンティブの設計になってきます。
そして、獲得チャネルごとのLTVを比較して、LTVが良いチャネルに予算を寄せていくなどしていきます。

同時にアフィリエイターに頼っていく状況から、自社の運用部門の強化といったことも作業の対象となっていきます。

アフィリエイターのみに広告運用を依存するのは、アフィリエイターが離れてしまったときに危険のため、ある程度自社で回しておくことが重要です。こうした組織づくりもマーケターの力にかかってきます。

また、獲得によりすぎてブランド作りを後回しにしてきた場合はファンを作っていくところにも力をいれていかなければいけません。

マーケターは企業やプロダクトのステージに応じてやっていくことを絶えず変化させていくことが成功の鍵となっていくのです。

転職をする際に注意すべき点

D2C企業に転職する際に注意すべきことはコンプライアンスを守っている企業に転職すべきだということです。

D2C企業は法律を守っておらず行政から指導を受けたり、インターネットで炎上したりすることが珍しくありません。

特にIT企業が母体にあると、まず出してみてから反応を見て考えようというスタンスになっている企業も少なくありません。

インターネットの世界においては、スピードを優先することが重要ですが、モノを販売するD2Cはコンプライアンスがとても重要です。

なぜなら化粧品や健康食品などは人命に直接影響してくるため適当な対応になってしまい、後から対処したらよいやの精神では絶対にうまくいきません。

いくらメディアに取り上げられていても、いくら社長がよくテレビに出ていても企業の根本となるコンプライアンスがなっていない企業には転職してはいけません。

消費者庁のサイトで、改善命令が出されている企業、もしくは販売手法が定期縛りにしている場合は要注意です。

自信のある商品なら定期回数を縛る必要はありませんが、LTVを無理やり高めるために定期縛りを採用している企業が一時期増えていました。こうした企業で働くとなぜ解約できないの?といった声がコールセンターにきてマーケティング部の負担になるため定期縛りを是とする企業は選ばないほうがよいと考えます。

D2C企業の選び方

D2C企業の選び方における注意点は利益率が高いかどうか、市場規模があるかどうか、再現性のあるマーケティングを行っているかなどいくつかあります。

特に利益が出ていないD2C企業が非常に多いですので、広告費を投下していても出資を受けたお金を投下しすぎてその後利益が結局でなかったということも珍しくありません。

ある程度PLは自分で仮説をたてることができると思いますので、入社を検討している方がいたら自分でエクセルを使って予測をたててみることをおすすめしています。

他にもSNS運用や、広告の作り方など企業の特徴を確認できる場面は多くありますので、自分の考え方と合うかどうかなどをチェックしておくとよいでしょう。

大手企業と新興D2C企業の違い

大手企業と新興D2C企業では戦い方が違います。大手企業であれば、小売を活用してテレビCMを流していきボリュームをとっていく戦い方がメインですが、新興D2C企業は予算も限られているので一極集中で、ユーザーを獲得できるチャネルを見つけ、そこで突破していくことが重要です。

新興企業が予算の違う大手企業のマーケティングを真似してもうまくいきません。長期目線は大企業のマーケティングノウハウが生きますが、短期目線で見るとなかなか難しいものがあります。

外部の人たちをうまく活用していくことが重要

アフィリエイターなど外部の関わりがD2Cは重要です。ユーザーで見ても熱狂的なファンがでてくるのでその熱狂的なファンとのつながりをもち、コミュニティマーケティングなどをしていくことも大事な戦略です。

会社やブランドを通じてできた資産をうまくいかしていくことが今後さらに重要となっていくでしょう。

ネクストキャリアについて

D2C企業でマーケティングを学んだ後は、独立して自分でブランドを作ったり、大企業が立ち上げるD2Cブランドの立ち上げ責任者になったりとキャリアは多くあります。

最近は立ち上げるブランドの数が非常に増えており、立ち上げの経験がなくてもブランドの運用経験に携わったことがあれば需要があるのは事実です。

転職先は幅広くあるので、マーケティングに携わることは重要でしょう。

D2C企業の転職を成功させるには

さて、D2C企業にマーケターとして転職するためには、情報収集が大事です。TwitterやFacebookで目立っている企業ばかりに目を取られないように専門の転職エージェントに相談することをおすすめします。

転職を希望される方は転職エージェントや転職サイトを利用するとよいでしょう。特に最近はビズリーチなどのサイトにD2C企業から直接採用の連絡が来ることも増えてきたので登録必見です。