Shopify

Shopify(ショッピファイ)とは?ECサイト構築のための機能、メリットを解説

自社ECサイトを構築・運用できるECプラットフォームとして世界最大シェアを誇る「Shopify(ショッピファイ)」をご存知でしょうか。

低額ながらも豊富な機能とデザインを有することで人気を博し、「アマゾンキラー」とも呼ばれています。

日本では2017年にサービスを開始し、国内での活用事例も増えてきています。

そのような注目を集めるShopifyについて解説していきます。

Shopifyとは

引用:Shopify 公式ページより

現在は175か国170万店舗で導入されており、世界No.1のシェアを誇ります。流通総額は2,000億ドルを超えています。

日本では2017年にサービスを開始し、土屋鞄製造所や、MrCHEESECAKETabioなど多様な業種の国内企業で導入されてきています。

このようにShopifyが支持される理由は、月額29ドルから始められる手軽さや、5,000以上のアプリによる機能拡張性Web開発知識がなくても直感的に扱える操作性が挙げられます。

Shopifyが注目される背景

まず第一にD2C事業者の台頭が挙げられるでしょう。

D2C事業者は、自社で企画・製造した商品を直接的に顧客に販売し、長期的に販売することを目指します。

その際に自社の商品への想いを伝えつつ、顧客の声を回収し、ニーズに合わせて柔軟にブランドの姿を変えていくことで成功してきました。

そのためD2C事業者にとっては、画一的なECモール(Amazon・楽天など)に出品するよりも、柔軟に変えていける自社ECサイトの方が好まれるのです。

Shopifyでは、ECサイト構築に必要であったサーバーの準備やパッケージの導入・開発が不要であり、手軽に始めることができるため、D2C事業者に支持されたと言えます。

加えてマルチチャネルへの対応も注目を集める要因の一つです。

マルチチャネルとは、オフラインオンラインを問わず、消費者への様々な流通経路を確保することです。

コロナ禍ではEC事業が拡大した一方で、実店舗での販売量は非常に落ち込みました。

加えてFacebookやInstagramといったSNSにおける販売や、オウンドメディアでのEC機能も販売戦略として重要視され、販売チャネルの多様化が加速する動きが強まりました。

Shopifyで販売チャネルを増やすことは比較的容易で、さらに多数のチャネルの顧客データを統合することもでき、より高度なマーケティングに活かすことが可能です。

Shopifyのメリット

Shopifyのメリットとして大きく以下5つが挙げられます

  1. 低額で運用可能
  2. プログラミング知識が不要
  3. 豊富なデザイン
  4. 高い機能性
  5. マルチチャネル

1.低額で運用可能

Shopifyには主要な3つのプランが用意されています。

 ベーシックプランスタンダードプランプレミアムプラン
月額費用$29(約3,200円)$79(約8,700円)$299(約32,300円)
特徴ECサイト用の基本的な機能を標準搭載・分析機能付き
・複数人管理可能
・詳細な分析機能
・大人数での運営可能
・取引手数料が安い
おすすめユーザー

・初めてECサイトを運営する方
・個人レベルで運営する方

・複数人で運営する方
・ECに慣れて、事業規模が拡大しつつある方

・月数千万円規模の事業の方
・高度なマーケティングに取り組みたい方

これら3つに加えて、カート機能の設計のみを行うShopify Liteや、エンタープライズプランであるShopify Plusというプランもあります。

いずれも低額であり、事業規模に合わせた後々のプラン変更も可能です。

プランについての詳細は以下記事を参考にしてみてください。

2.プログラミング知識が不要 

Shopifyはテーマというサイト構築のテンプレートを用いるため、直感的に操作ができ、プログラミング知識が不要です。

HTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を使いこなす必要もなければ、パッケージを用意する必要もありません。

プログラミング初心者でも安心して運用できるというのは非常に大きなメリットと言えます。

もちろんプログラミング知識がある方であれば、さらに個性的にカスタマイズすることもできます。

またSaaS型ビジネスモデルであるため、システムやセキュリティのアップデートもShopifyが自動で行ってくれます

堅牢なインフラ基盤が担保されているからこそ、EC事業者はビジネス面のアップグレードに注力することができます。

3.豊富なデザイン

有料無料含めて約100種類のデザインテンプレート(テーマと呼ばれています)が選択可能です。

自社のイメージ近いデザインを選択して、細かな項目のカスタマイズをしていくことでショップが完成します。

テンプレートごとにカスタマイズできる項目は異なりますが、その範囲内であればプログラミング知識は不要で、より詳細なカスタマイズをしたい場合にはテンプレート自体の加筆修正もできます。

テーマについてどのようなものがあるかは、こちらの記事を参考にしてみてください。

4.高い機能性

Shopifyでは、ECに関係するあらゆる機能が標準搭載されています。

例えば、商品管理・顧客管理・注文管理が一つの画面上で操作可能です

さらに販売に関するショップのデータ分析も行ってくれます。CVRやトラフィック、リピーター率なども集計してくれます。

加えてShopifyにはアプリと呼ばれる機能拡張のためのプラグインが公開されています。

マーケティング・SEO対策・SNS連携・発送の効率化など拡張できる機能は多岐に渡ります。

その数は5,000以上あり、標準搭載には無いけれど欲しい機能も探せば大体見つかります。

おすすめのアプリはぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

5.マルチチャネル

Shopifyで構築したECサイトでの販売に加えて、SNS・Web・オウンドメディアといったマルチチャネルでの販売機能があるのも大きなメリットです。

FacebookやInstagramにEC機能をもたせることもできますし、ブログやオウンドメディアにカートボタンを設置することもできます。

Shopify POSを使えば、ECサイトで注文した商品を実店舗で受け取ることも可能です。

そしてこれらの販売データを統合して管理できるため、マルチチャネルによる販売戦略といったマーケティングも高度に行うことができます。

さらに全世界でサービスを展開しているため、多言語に対応しており、海外通貨や海外発送も扱っています。

越境ECに挑戦したいという場合にもShopifyはおすすめです。

販売チャネルについてはぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

Shopifyのデメリット

海外発のサービスということもあり、日本へのローカライズ対応では若干のデメリットはあるかもしれません。

基本的な機能は日本語で問題なく利用できますが、追加でインストールするアプリは日本語に対応していない場合も多いです。

ただし人気のアプリは使い方を日本語で解説している場合もほとんどです。

また日本の商習慣に合ったサービス(配送・割引など)も標準搭載されていない場合もありますが、大概はアプリによって補完することができます。

機能拡張が充実しており、Shopify利用者の増加に伴って日々アップグレードされているため、デメリットはほとんどないといってよいでしょう。

Shopifyと他ECカートの比較

Shopifyと類似のECサイト構築・運用サービスは日本国内でも多数あります。

代表的なものだと、MakeShopBASESTORESなどが挙げられます。

これらと比較しても、機能性やデザイン性は高く、マルチチャネル対応といった特徴も有しており、Shopifyはコストパフォーマンスに優れたサービスです。

ECカートについて、詳細な比較記事もありますので、詳しくはこちらをご参照ください。