自社ECサイトを構築・運用できるECプラットフォームとして世界最大シェアを誇る「Shopify(ショッピファイ)」をご存じでしょうか。
低額ながらも豊富な機能とデザインを有することで人気を博し、日本でサービス開始した2017年以降は、国内での活用事例も増えてきています。
またShopifyが選ばれる理由の一つとして、低価格でサービスを利用でき、事業規模に合わせてプランを柔軟に変更できることが挙げられます。
今回はShopifyのプランについて、料金や特徴を説明します。
Contents
Shopifyとは
引用:Shopify 公式ページより
Shopify(ショッピファイ)は2004年にカナダで創業されたECプラットフォームです。
クラウド基盤で動くSaaS型ECソリューションで、ECサイトの構築から運用まで幅広くサポートしてくれます。
現在は175か国170万店舗で導入されており、世界No.1のシェアを誇ります。
流通総額は2,000億ドルを超えています。
日本では2017年にサービスを開始し、土屋鞄製造所や、MrCHEESECAKE、Tabioなど多様な業種の国内企業で導入されてきています。
このようにShopifyが支持される理由は、月額29ドルから始められる手軽さや、5,000以上のアプリによる機能拡張性、Web開発知識がなくても直感的に操作できるデザイン性が挙げられます。
Shopifyの特徴やメリット・デメリットについてはこちらの記事をご参照ください。
Shopifyのプラン比較表
Shopifyには、ベーシック・スタンダード・プレミアムという主要な3つと、Shopify Lite・Shopify Plusという2つの計5つのプランが用意されています。
いずれも初期費用は0円で、発生する料金は「月額費用」と「取引時の手数料」の2種類です。
次の表は、主要3プランの比較表です。
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | |
月額費用 | $29(約3,200円) | $79(約8,700円) | $299(約32,300円) |
日本のオンラインクレジットカード手数料 | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
海外/AMEXのオンラインクレジットカード手数料 | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
JCBのオンラインクレジットカード手数料 | 4.15% | 4.1% | 4.05% |
取引手数料(Shopify ペイメント) | 0円 | 0円 | 0円 |
取引手数料(Shopify ペイメントを利用していない場合) | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 |
在庫のロケーション | 最大4 | 最大5 | 最大8 |
レポート | – | 標準 | 詳細 |
国際価格 | – | 〇 | 〇 |
国際価格 (バリエーション価格ごと) | – | – | 〇 |
海外ドメイン | – | 〇 | 〇 |
これら3つに加えて、さらに限定的なユーザー向けに用意されたプランが、Shopify LiteとShopify Plusです。
Shopify Liteは月額$9(約990円)から利用でき、ECは構築せず、既にあるWebページやSNSにカートボタンを設置できます。
Shopify Plusは月額$2,000(約220,000円)からで、取引量の多い大企業向けのプランとなっています。
Shopifyペイメントとは
先ほどの比較表の中で、Shopifyペイメントが登場しましたが、ShopifyペイメントとはShopifyが提供する決済方法です。
この設定は決済設定画面でき、設定完了後すぐにクレジットカード決済に対応できます。
またShopifyペイメントを「Apple Pay」や「Google Pay」とも連携できます。
そして、Shopifyペイメントを使えば、クレジットカード以外の取引手数料はかかりません。
一方でShopifyペイメント以外の決済方法を使うと、追加の取引手数料が発生します。
Shopifyペイメント以外の決済方法として代表的なのは、PayPal・Amazon Pay・携帯キャリア決済などがあります。
またGMOイプシロン・KOMOJUといった決済手法もあります。
これらを用いるとコンビニ決済を追加することができます。
顧客層に合わせた支払い方法として何を用意すべきかを考えて、様々な決済方法を導入するとよいでしょう。
決済方法に関しての詳細は、こちらの記事を参照ください
最適なプランの選び方
各プランの基本的な特徴と、おすすめのユーザーは以下の通りです。
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | Shopify Lite | Shopify Plus | |
月額費用 | $29(約3,200円) | $79(約8,700円) | $299(約32,300円) | $9(約990円) | $2,000(約220,000円) |
特徴 | ECサイト用の基本的な機能を標準搭載 | ・分析機能付き ・複数人管理可能 |
・詳細な分析機能 ・大人数での運営可能・取引手数料が安い |
既存のWebページやSNSにカートボタン設置 | ・高度なカスタマイズが可能 ・主要プランには無い機能を搭載 |
おすすめユーザー | ・初めてECサイトを運営する方 ・個人レベルで運営する方 |
・複数人で運営する方 ・ECに慣れて、事業規模が拡大しつつある方 |
・月数千万円規模の事業の方 ・高度なマーケティングに取り組みたい方 |
既存のWebページやSNSに商品販売機能を追加したい方 | ・商品の取引数がかなり多い大企業 ・越境ECを目指している方 |
各プランについて紹介していきます。
1.ベーシックプラン($29/月)
Shopifyの主要プランの中では一番安いプランです。とはいえECサイトに必要な基本的な機能は十分に備わっています。
スタッフアカウント数は最大2つまでなので、少人数でECサイトを運営していくことになります。
事業を始めたばかりの方や、初めてECサイトを運営する方、少人数で小規模にECサイトを運営したい方などにおすすめのプランです。
2.スタンダードプラン($79/月)
Shopifyの主要プランの中で中位のプランです。
スタッフアカウント数が最大5つに増え、取引に関わる手数料はベーシックプランより安いです。
またスタンダードプランから分析機能(レポート)が使用可能となります。
新規顧客やリピーターといった顧客情報や、CVRなどの販売情報をレポートとして確認できます。
複数人でECサイトを運営する方におすすめのプランです。またEC運営にだいぶ慣れてきて、分析レポートから効果的にマーケティングを打ち出し、事業をさらに成長させていきたい方にもおすすめのプランです。
3.プレミアムプラン($299/月)
Shopifyの主要プランの中で月額費用が最も高いプランです。
ただし、取引手数料は他二つの主要プランよりも安く設定されており、商品の販売量によっては他プランよりも安くなります。
スタッフアカウント数は最大15個まで増え、スタンダードプランよりもさらに詳細なレポート機能を使用することができます。
例えば顧客別のロイヤリティを調査したり、トラフィックを分析することができます。
販売量が多く、取引手数料が低い方が総コストで見ると安くなる方にとってはおすすめのプランです。
またECサイト運用に自信があり、高度なマーケティングを展開したい方にとってもおすすめのプランとなっています。
4.Shopify Lite($9/月)
Shopify Liteはカート機能のみを提供しています。ECサイトは構築できないので注意してください。
既存のWebページ(ブログやHP等)、SNS(FacebookやInstagram等)に販売機能を追加できます。
既にそういった媒体を持っていて、とりあえずオンラインで商品販売を始めてみたい方にはおすすめのプランとなっています。
5.Shopify Plus($2,000/月)
Shopify Plusは、通常のプランよりもかなり高額なプランです。
そのため商品販売量の非常に多い大企業向けのプランといえます。
主要3プランでもEC運用に十分な機能を搭載していますが、Shopify Plusはさらにカスタマイズ性に優れており、主要プランでは使えない特別な機能も有しています。
具体的には以下のような特徴が一例として挙げられます。
- EC運用業務の効率化
- キャンペーン自動化
- 通知自動化
- チェックアウト画面のカスタマイズ
- API連携
- BtoBストアの開設
- 海外通貨対応
またスタッフアカウント数は無制限で、最大10個のショップを開設することもできます。
Shopifyの主要プランよりをさらに拡張したShopify Plusは、ECサイト運営に大きなリソースを割く大企業や、BtoB向けのECサイトを構築したい方、越境ECを複数開設することを目指す方にとっておすすめのプランとなっています。